あかつきにめざめる

春ってもっとあったかくってぼんやりしてなかった?新学期とかで、せわしない毎日が気づいたら終わってて、そのめまぐるしさに、ぼんやり、さくらのちるのをみて、あったかい、ぼやけたひざしのなかで自分の白いうでをひにあてて、まぶしいのを、ながめてなかったっけ、もっと。なんだかさむくってコートひっぱりだす。雨はきらいじゃないけど、濡れるのは大嫌い。きょうも雨、すごく寒い。やることがありすぎて、まる一日家にいる日がもうずいぶんなくなって、わたし一週間のなかで、何もしない日を一日かならずつくっていたのに、そんな日もうずいぶん、ほんとにずいぶん、ないんじゃない。さいきんのいそがしさはなに?そんなにおいたてられているわけじゃないけど、やることがなくならない。お金がないのに、どんどん必要になる。としをかさねるね。地下鉄にのって、ぎゅうぎゅうにおしのけあって、疲れて、歩いて、勉強して、働いて、手をつないで、お酒を飲んで、眠って、ねえ、わたし、もっといろんなはなしがしたいのに。同世代が集まるとやっぱり恋のはなしが共通項になるのね?恋人がいないのは、つまらない?でもじゃあ、わたしはなんのはなしがしたいの?かたれるほどの、知識もないよ。友達はいっぱいいるけど、なんだかよくわからない。春って、もっと、ぼんやりしてなかった?不機嫌な顔をして、ぶつかって、いらいらして、行きも帰りも混み合って、もうしゃべるのも億劫…つまり、通勤ラッシュが、つらすぎるってゆうはなし