結末

僕はここから出ていこうだなんて思ったことはないんだ。幸福の町の中で育ってきた。あたたかくて冷たい他人を愛しているし、面倒な付き合いや親切心も無関心さも僕を育ててきたのだ。僕はここから出ていこうだなんて思ったこともないんだ。どの町へいったとしてもきっと変わらないだろうし、変化が欲しいわけではないのだ。物語はいつまでも始まらないのだ。結末の町なのだ。僕はいっしょう幸せに暮らしました。